塾をどこにするか?ー日能研と浜学園@東海地方
中学受験を始めるとき、まず考えることは、塾をどこにするか?
第一に大手にするか、地域にある個人塾にするかの選択があります。大手であれば共通のカリキュラム、研修を受けた講師が授業を担当するので、一定のクオリティは期待できます。一方、個人塾はそれぞれの方針、知識、経験が違うので、クオリティにはかなりのばらつきがあるでしょう。
まだ小3であれば、たくさんの個人塾を見学して話を聞いて、じっくりと選ぶことができます。しかし、うちの場合はスタートが遅く、とにかく時間がなかったので、最初から大手進学塾に絞って検討しました。
と言っても、愛知県なので、東京のようにたくさんの選択肢はありません。愛知県は公立王国と呼ばれ、私立中学に進学するのはかなり少数派なのです。
この地区で昔から有名なのは名進研。でも主に愛知・岐阜・三重の東海3県のみの展開で首都圏対策が難しいと思ったことと、最寄り駅周辺には校舎がなかったので、候補からは外しました。
日能研は、首都圏を代表する大手進学塾。最近は中部、関西にも進出。首都圏受験情報を得るためにも良いかなと思いました。
一方、浜学園は関西を中心に展開する大手進学塾。灘中合格者日本一で知られます。数年前から東海地区に進出。首都圏では、駿台・浜学園として展開しています。レベル的にはサピックスに近いと思います。
とりあえず、両方の塾に見学に行くことに。日能研はクラスに生徒が溢れていたのに対して、浜学園は5名程度の児童でこじんまり。
担当者と話した印象も対照的。日能研は理性的、浜学園は情熱的。
日能研の担当者は、長く東京におられた方で、こちらが関心のある学校名を伝えると、ひとつひとつ丁寧に印象を語ってくれました。
浜学園の担当者も、こちらが準備してきた全ての質問のひとつひとつに、一所懸命答えてくれます。まだ出来たばかりの教室で、よくもっと実績を上げていきたいという熱意を感じました。
勉強自体は、浜学園の方がかなりハードな様子。夏休みなどは朝から晩まであるそう。一方、日能研はもう少し余裕のあるペースで、それほど無理はさせないというスタンス。
それぞれの印象は、必ずしも塾全体を代表しているわけではないでしょう。でも1年経ってみて、案外それぞれの塾のカラーを端的に表していたように思います。豊富なデータに基づく的確な指導をする日能研。とにかく熱くやる気を駆り立てる浜学園。
いずれも信頼できることは分かったので、最終的には子どもの判断に任せることに。随分と雰囲気が対照的だったので、直感的に合いそうと感じる方が良いかな。
私としては、浜学園はいくらなんでも大変ではないか・・・首都圏受験の情報が豊富な(しかも少し学費が少し安い!)日能研かなと思っていましたが・・・
子どもが希望したのは浜学園!それくらいがんがんやらないと、間に合わないと思ったそう。
さて、この選択がどのような結果をもたらすのか…期待と不安が入り混じりながら受験活動スタートです。
2つのハンディ
私たちの中学受験は、2つのハンディがありました。
一つは、このブログのタイトルにある通り、地方(愛知県)から首都圏受験を目指すこと。当然、愛知県の塾は東海圏の学校対策をメインに行います。説明会など、中学校が行う様々なイベントにも気軽に参加するというわけにはいきません。
もう一つのハンディは、スタートしたのが小5の冬休みだったこと。こちらの方がより深刻でしょう。ご存じの通り、中学受験は小3の2月にスタートするのが常識です。「ご存じの通り」と言いながら、受験することを決断するまで私はそのことを知りませんでしたが…。
果たして、3年かけて準備する受験勉強の内容を1年で追いつくことができるのか。期待と不安が入り混じった中、受験活動がスタートしました。
イントロダクションー何のために中学受験をするのか?
2020年2月、小6の娘の私立中学受験が終わりました。急に受験を思い立ってから1年あまり。怒涛の時間があっという間に過ぎて行きました。
私自身、一応中学受験の経験があります。
「一応」と言ったのは、あまり真剣に受験勉強をしたわけではなかったからです。補習塾に通っていたのですが、その延長で受験することになりました。特に対策もせずに2校を受験しいずれも不合格。結局、公立中学に行きました。
その後、行きたかった高校、行きたかった大学に進むことができたので、必ずしも私立中学へ行く必要があるとは考えていませんでした。
でも、実際に自分の子どもを通して中学受験を経験してみると、そこには全く知らない世界が広がっていました。
確かに勉強は大変です。大人でも難しい内容と大量の学習を、毎日何時間も机に向かってこなしていかないといけない。
それを「教育虐待」と呼ぶ人もいます。でも、私には若い時期に大切なことを学んでいる、かけがえのない時間のように思えました。
もちろん、無理やりではうまくいかないし、心に傷を残してしまうかもしれない。そもそも受験をするかどうか…その見極めは重要ですし、その判断が簡単ではないこともある。
でも、様々な条件が揃うならば、中学受験チャレンジは子どもが大きく成長するために有効な仕組みの一つではないか、と思います。
このブログでは、この1年の中学受験勉強ー名付けて"Tokyo2020 Project"ーの経験とそこで得た気づきを振り返りながら、「何のために中学受験をするのか?」、その意味について考えてみたいと思います。